【ライブ記録】THE BACK HORN「KYO-MEIワンマンツアー」〜アントロギア〜@20220710 高知X-pt.|魂が震える瞬間について

THE BACK HORN
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ソロ修学旅行高知編です。

THE BACK HORNのツアーかたがた、今回は香川→愛媛→高知の順に足を運びました。もう少し観光などしたかったのだけれど、暑さと暑さと暑さと夏で省エネ観光に転向。ビジネスホテルを満喫しました。

初日の高松だけ海を見に行けましたが、松山&高知は日本酒を買って実家などに送る、というタスクを完遂して観光(?)も終了。観光をしない修学旅行とは…という疑問はさておき、できる範囲内でそれなりに満喫できたので満足です。

1人で出かけることは以前から好きですが、ごはんとお酒の量はよくよく考えないと行き倒れますね。久しぶりの旅行による緊張とそこから誘発される食欲不振や眩暈でへべれけになるまでもなかったのですが…いやはや…わたし…ひ弱になったもんだよね…(ウン)。それでもほどほどに楽しみながら、なんとかぶっ倒れずにライブに参加できてよかったね…わたし…(ウン)。

本当はね、ライブ終了後に生ビールをキめたかったのですが、生命維持の危機を感じたため止む無く断念し、冷たいお水をいただきました。冷え冷えで美味しかったです。そんなジュライ、俺のラストロギア(訳:アントロギアツアーのラストの意)記録です!

足しげく通おうともセトリをなかなか覚えられない民ですが、試しに書き出したのちにカンニングをしたところ、案外1曲ズレていたくらいでワーとなりました。余談です

ところで、これまでのバックホーンのライブではところどころでセトリが変わることが多かったので、全日程同じ(?)なのは新鮮な気持ち。ツアーが始まって2か月強が早くも経ちますが、私自身にとってもアントロギアの楽曲たち一つひとつがたしかに血肉になっていくのを実感し、この身に深く根差していく喜びを覚えます。

日ごと勢いを増す楽曲とそれらを掻き鳴らす4人にひたすら恍惚としながら、ひたすらに至福を喰らう。おかげさまで、今回のツアーでも生きる力をたくさんもらいました。

せっかくなので(?)たまには趣向を変えて(?)セトリ順に感想を述べたいと思います。日記みたいで楽しいですね。

「ユートピア」

やはりここは楽園なのだと感じずにはいられない「ユートピア」。この曲を皮切りに始まるライブの熱量は未知数。失楽園からこんにちは。

「ヒガンバナ」

3分内に収められていることに感嘆の声をもらしてしまう「ヒガンバナ」。君こそ美しいよ、と僭越ながら物申したい。

「声」

遠い夏があまりにも遠すぎる。「声」を初めて聞いたのはもう10年以上前のことだろう。遠すぎるのにいつまでも色褪せず、鮮やかな赤を放っている華やかな一曲。

「戯言」

ライブ映えするにちがいないのは「戯言」。湧くのはきっと頭に限ったことではなく、フロア全体も同じこと。廻るミラーボールの下でフィーバーしてるぜ。ところどころに差し込まれた皮肉が鯔背。

「深海魚」

個人的な嗜好ですが、「深海魚」が心底大好きでして…。これはまさしく、ときめきの一曲。切なさのなかを駆け巡る妖艶さに狂わされますよね、情緒などが。クラップクラップ。

「生命線」

何度泣いてきたか解らない「生命線」。「最悪の日常を愛せるのなら」1は明日を生き延びる祝福の言葉です。うねるようなベースが時代の混沌を思わせるのは、今もこの曲がリリースされた当時も、同じなのかもしれません。

「疾風怒濤」

緑色と紫色のライトがチカチカ交差するのが美しい「疾風怒濤」。「重力うぜえなあ」2が一等好きです。

「桜色の涙」

桜の季節に改めて聞きたいのは「桜色の涙」。終盤にかけてオレンジ色のライトに照らされるところが情緒を搔き乱します。

「美しい名前」

「美しい名前」という名前が息を呑むほどに美しい。名前を呼ぶというのは、究極の愛情表現なのではないかと思う。私も何度だって名前を呼びたい。

「夢路」

猫チャンのことを考えては涙が止まらない「夢路」。きっと元気な姿で走っているよね、俺たちの猫チャン。間奏部分で女将様が弾くフレーズを聞くたびに猫チャンと戯れている情景が目に浮かびます。

「空、星、海の夜」

聞くたびに胸が締め付けられるような想いになるのは、叫ぶ声と掻き鳴らされる音符が痛切な祈りになって、礫のように降り注ぐから。痛みを携えながら今日を越えていく方法や、何があっても歌が必ず導いてくれるということ、それを教えてくれたのは「空、星、海の夜」です。

「瑠璃色のキャンバス」

高校生も、20歳も、30歳ももっと大人だと思っていました。思い描いていた大人にはなれそうもないけれど、これがあれば大丈夫だな、と思えるのは「瑠璃色のキャンバス」のおかげ。魂、という言葉の重みを銘記する。

「ウロボロス」

4人に呼応するように拳が突き上げられる情景が壮大な「ウロボロス」。コトバンク先生によると円環を成すウロボロスは永続性の象徴でもあるそうですが3、主題に対して「永遠はいらない」と言い切る姿勢、大好きです。

「コバルトブルー」

思う存分、拳を突き上げたまえよ、と言わんばかりにイントロ駆け抜ける「コバルトブルー」。群青色の涼やかさを取っ払った熱情に何度も焦がされては一つになる俺たち。

「太陽の花」

「太陽の花」はイントロから泣かせに来ていると思います。なんでこんなにやさしいのだろうか。勁くてまばゆい光を放つ彼らに何万回も手を伸ばし続ける人生が確定しました。

「希望を鳴らせ」

希望はどんな音を鳴らすのだろう。生きていればこそ奏でられる音、例えばそれは鼓動だとか呼吸の音という類も、希望の一つなのかもしれない。まさに心臓オーケストラ、ですね。ときに、「希望を鳴らせ」と一生煽られ続けたい。

「JOY」

万感の想いで奏でられる「JOY」は愛と多幸感に満ち溢れている幸せの歌。愛が詰まった宝箱を満を持して渡してもらうような、キラキラしたやさしい歌。胸いっぱいに吸い込んだ愛と希望を全身に巡らせる。命が奏でるシンフォニー。

En1. 「ネバーエンディングストーリー」

きっと歳を重ねたからこそ語ることができたのではないかと思うのは「ネバーエンディングストーリー」。マイクに喰らいつく山田将司が一等好きですが、ギターを軽やかに鳴らす様も麗しい。

En2. 「光の結晶」

夏を凝縮したら飛び出してきた生命体だと思わせるような「光の結晶」。こんな疾走感で商店街をチャリで走り抜けたい。清々しくて、爽快なのに、こんなにも熱を孕んでいる。

En3. 「グローリア」

毎日動いてくれてありがとう、俺の心臓。根拠はなくとも、大丈夫だって肯けたら、きっとどこまでも無双なんだろうなァ。ベストアルバムの最後を輝かしく飾る「グローリア」は、ライブだって燦燦と照らし、再会を誓い合う場を創り出してくれる。一生鳴り響いておくれ、そのファンファーレ。

2時間弱の公演時間は瞬く間に過ぎていくわけですが、〈エネルギーの交換〉は無事にできましたか。限られた時間のなかでも、魂を震わせながら紡がれる命のやり取りに感謝が尽きません。意識を手放さないでくれた自分にも感謝。あつがなついぜ、チクショウ。呑んでもねぇけど生ビールでチアーズ。ソロ修学旅行は定期的に開催するととても楽しいイベントだと思うので、ぜひ、オススメしたいです。

夏の始まりに出会ったすべての光景を、一つでも多く、かつ永く憶えていたいから、定期的に反芻しては悦に浸りたい。生き存えるためにもね。最高のツアーをありがとう、残りのライブもどうか健やかに完走してください。さて、次は灼熱の野音、少し先の未来で、再会を心待ちにしています。

  1. 菅波栄純「生命線」、2003年[]
  2. 菅波栄純「疾風怒濤」、2021年[]
  3. コトバンク[]

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